安心して居座れる喫茶店の条件

私のように非常に神経質で、ちょっとした些末事でメンタルをごっそりやられてしまう豆腐メンタルの持ち主からすれば、 ぬくぬくと落ち着いた状態で長居できる喫茶店というのは、 つちのこのように稀であり、あれば是非教えてほしいものである。 適応できない…

女湯という心地の良いフレーズについて

女湯。 この単語を目にすると、 どうしてこうも心が沸きたつのだろうか。 それはこの「女湯」が、決していやらしさだけを想起させるのではなく、 温泉または銭湯のほっこり感、あたたかみ、清潔感、石鹸の香り、安心感、、、 こういった湯のもつ独特の心地の…

朝靄

雨堂は朝靄にうかぶ防波堤に、ゆらりと佇む一人の男をじっと見ていた。 その男の表情からは、彼が一体何を考えているのか窺い知ることはできないが、漠然とした孤独のようなものを雨堂は感じとっていた。 彼に殺されるかもしれない。そう想像をふくらませる…

水焔

彼は、約十分にわたる、濁流へと降り注ぐ豪雨の音と、どこか遠くの方で時折鳴り響く雷鳴を録音した音源を延々とリピート再生しながらよくものを書いた。 その音は、彼の集中力を鋭く高め、こころを静謐な状態に保つと同時に、奥底の方からじわじわと静かに高…

ここに神経質な男がいる。 今日も、気にしたって無駄な些末事を50は見つけ考え疲弊し這う這うの体で帰路につく。 外を歩く時、頭上に致命傷を負わせる何かしらの塊が降ってくる事は滅多に無いだろうし、3度も確認したのだから今朝家のカギをかけ忘れて出…